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就職活動の現場などで、古くから話題に挙げられてきた噂話として「高卒での就活は厳しい」というものや「就職の条件は『大卒以上』であるのがデフォルト」という話があります。
このような話題が数多くあるせいで、必要以上に「高卒の就活」に対してマイナスイメージを持っている方も多いでしょうが、本当の所はどうなのでしょうか?
記事テーマである「高卒の就活の内定率」を通じて、データ数値や「高卒就活」のメリット・デメリットなどのお話を、例を挙げて詳しく解説していきます。
「高卒就活の内定率」その真実とは?
お話を進める上で、まずは具体的な「高卒就活の内定率」を知るところからはじめるべきでしょう。
内定率に関する数値は、当カテゴリの過去記事でもすでにご紹介している通り、厚生労働省から毎年発表されている「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」に詳しくまとめられています。
該当資料の内容は、「閲覧時期によって掲載されている数値に前後がある」ものの、想像以上となる『例年90%以上となる非常に高い数字』が出ているのですが、正直、この数値は「社会的な広い範囲で認知されている」とは言えず、知らない人もかなり多い貴重な情報となっているのです。
さらに「2021年度(令和3年度)や2020年度(令和2年度)に卒業した高校新卒者の就職率」については、実に「99%以上」という驚くべきデータが残っているのです。(2016年以降、2021年までは全て「99%以上」の数字が残っています)
この事実を的確に判断するならば「近年の高校新卒者の『ほぼ全員』が就職内定を達成している」というものになり、前述したような「高卒での就活は厳しい」という話を、そのまま鵜呑みにする必要はまったくないことを証明している、と言えるでしょう。
どうして「内定率」が高いのに、高卒就活が「疑問視」されるのか?
では、どうして未だに「高卒の就活は厳しい」といった固定観念が消えないのでしょうか?
その理由としては、以下のような事柄が考えられます。
・高校新卒者はそれ以上の学歴を持つ人たちに比べて「専門的な知識や技術、スキル」などが乏しい、と判断されやすい
・さまざまな事情で、正社員ではなく「アルバイト・フリーターなど非正規雇用」の形で社会参加をしている人も多く、そのような立場の印象から「結果的にそうせざるを得ない」と認識している人々が居る
・いわゆる「学歴フィルター(※①)」の存在が影響している
※①:「学歴フィルター」とは、インターネットを利用した「応募・エントリー」が多用され、学歴によって検索・ソートをかけることが容易になり、採用選考における煩雑(はんざつ)さを避けた「足切り」のために行う除外行為のこと。
残念なことに、これらの理由は「実情・現状を『事実とは異なる認識』で把握している人々」によるものであるため、ある意味「人災」と呼ぶこともできます。
■さまざまな理由で「イメージの悪さ」がつきまとう?
加えて、近年では少しずつ改善してきてはいますが「高卒の就職・就活」に対しての「イメージの悪さ」も、この現状に影を落とす要因のひとつとなっています。
例えば
・企業内での昇進や出世の際に影響する
・結婚や住宅の購入などの際に影響する
などですが、この辺りに関しては、前述したような「高校新卒者の就職率」がもっと広く知れ渡るようになれば、さらに改善されていくでしょう。
「高卒での就活」が向いている「業種・業態」とは?
ここまでご紹介してきたように、「高卒の就活・大卒以上の就活」について、あまり大きな開きはないのが実情となっていますが、その辺りを考えず、シンプルに「高卒での就職・就活が向いている業種・業態」にはどんな物があるのでしょうか?
箇条書きにていくつかご紹介すると、
・公務員
・IT業界
・建築、建設業界
・運輸、物流業界
・福祉、介護業界
などなど、比較的広範囲の業種・業態が「高卒の就活」を歓迎しています。
下記にそれぞれの細かい理由をいくつか挙げています。
【公務員の場合】
・そもそも、高卒の就職であっても門戸を開いて受け入れ希望をしている部署や職員が存在する
・試験に合格すれば学歴は関係ない
【IT業界の場合】
・学歴よりも個人の知識・経験スキルによって活躍の場が広がりやすい
・この点は、転職の際も有利になっている
【建築・建設業界の場合】
・近年では多くの企業が、積極的に若手の人材を採用している
・社会的生活の基盤を支えている面が強く、仕事が絶えることはない
そのため高齢化社会が進むほど、若い人材採用の需要が高まっていく
【運輸・物流業界の場合】
・業務に使用する車両などに応じた運転免許があれば良く、学歴は関係ない
・若く体力があるうちに経験を積んでおくことが奨励される業種である
【福祉・介護業界】
・業界全体で「体力に優れた若手」の人材を常に欲している
実際には、ここで紹介した他にも数多くの業種・業態で「高校新卒者」が必要とされているため、自分が興味ある分野の業界があれば、積極的にアプローチを進めてみれば、道が開けるかもしれません。
「メリット・デメリット」を踏まえた上で「高卒の就活」に臨む
最後は、ごくごく一般的なお話ですが「高卒の就活におけるメリット・デメリット」をいくつかご紹介し、これから「高卒の就活」に臨む皆さんの「安心感」をサポートしていきましょう。
【高卒の就活のメリット】
・大学や専門学校に進学した同世代よりも数年早く仕事の舞台へ参入できる
・進学などにかかる費用・出費が抑えられる
・早い段階で地道に「職場での基盤」を固め、仕事のしやすい環境を構築できる
・下積み経験が必要な業種・業態の場合は、より早く就職した方が大きなアドバンテージとなる
続いて、デメリットも紹介しておきます。
こちらの情報に関しては、就活に臨む際に不安感が増してしまうようであれば「あえて見ない」のもいいかもしれません。
【高卒の就活のデメリット】
・初任給の面や条件が良くないこともある
・長期休暇などを取ることが難しい場合がある
・転職の際に不利になることもある
この辺りの「メリット・デメリット」に関しては、当カテゴリの過去記事でもすでにご紹介していますので、興味のある方や参考にしたい方はあわせてご覧ください。
このように、比較して見ていけばキリはありません。それでも「以前に比べ、高卒の就職・就活における状況は好転している」ことや、「社会的に『働き方や就職』に対する認識・実情が整ってきている」ことを踏まえれば、結論として「条件によっては不利な面もありますが、高卒の就職・就活であるから厳しいと弱気にならず、臆することなく臨むべき」だと言えるでしょう。
そして、もうひとつ付け加えるならば、ログキャリでは、これからも「高卒の就活」に関するさまざまな記事や、就活の際に役立つ情報など、皆さんの就職・就活をサポートするコンテンツをより充実させていきますので、不安な場合は、いつでも当サイトをチェックしてみてください。
はじめから諦めずに、ログキャリで「適性診断」を試してみよう
今回は、不安視する人が多い「高卒の就活」に対して、実際の「内定率」にまつわる話や、メリット・デメリット、さらに向いている業種・業態などについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
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